シャポログ

簡易静電気メーター

カバー画像

  • 2023/2/13 : SMD版回路図の VR1 と VR2 の定数が逆だったのを修正しました。

概要

静電気の極性とレベルを正負それぞれ5段階で表示できる簡易式の「静電気メーター」を作りました。

秋月にあるディスクリート部品だけで作ることができ、静電気の実験や教育に使うことができます。

動作の様子

ウィムズハースト起電機の近くに置いて動かした様子です。

回路

スルーホール版と表面実装版をそれぞれ作ってみました。動作原理はどちらも同じです。

  1. アンテナが帯電することで MOS-FET のゲートに電荷が流入し、ドレイン-ソース間が導通する。
  2. 直列接続されたダイオードの順方向電圧降下により、耐電のレベルに応じた数だけトランジスタがオンになり、LED が光る。

重要なのは MOS-FET の選定で、ゲート漏れ電流が十分小さく、ゲートON電圧などの特性が近いペアを使用する必要があります。漏れ電流が大きいものを使用すると表示が不安定になったり、感度が弱くなったりします。

スルーホール版

スルーホール版の回路図

SMD版

SMD版の回路図

作例

左側のスルーホール版は、アルミパイプを熱収縮チューブで覆って先端にキャップをしたものをアンテナにしています。

右側の SMD 版は裸の銅板をアンテナにしていますが、安全のためにはもっと丸みを帯びた形状の導体を使用し、放電が直接当たらないように表面を絶縁すべきです。

作例

使い方

調整

  1. リセットスイッチを押したまま以下の操作を行います。
  2. VR1 (Sensitivity) のボリュームを回して感度を最大にします。
  3. VR2 (Balance) のボリュームを回して正負のバランスを合わせます。
  4. プラスマイナス両方の LED が消えるか消えないかくらいまで感度を下げます。
  5. リセットスイッチを離します。

測定

帯電した物体にアンテナを近づけます。

帯電した物体にアンテナを直接当てないでください。MOS-FET が壊れる可能性があります。

PCB 版

プリント基板化したものを BOOTH で販売し、多くの方に購入頂きました。

shapoco/staticmeter: Electrostatic Level Meter

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