油入式フライバックトランスの製作

ご注意 フライバックトランス(以下FBT)から得られる高電圧は非常に強力かつ危険なものです。感電した場合、命に関わる深刻な事態に陥る可能性があります。そうならないよう、絶縁手袋を着用したり、ヒューズやブレーカーを挿入する等の安全対策をとってください。 概要 ネットの情報を参考に、CRT用のFBTのコアを利用して高周波・高電圧の交流電流が取り出せるFBTを製作しました。10kV以上の電圧を得ることができ、強力なアーク放電をしたり、真空放電したり、CW回路をドライブしたり、色々なもの焼いたりできます。乾式のものは結構見かけますが、油で絶縁するものはあまり見かけなかったので作り方を紹介します。 参考にした動画・サイト How to Make a Super High Power Fly Back Transformer - YouTube 霧積工作室: 部屋は汚いんじゃない、私が美しいのだ 使用したもの 材料 ネットで購入したものはリンクを貼っています CRT用フライバックトランス (コアのみ使用。できるだけ大きいもの) PEW 1.6mm(1次巻線用) UEW 0.29mm (2次巻線用) シリコーンオイル KF-96-50cs (エンジンオイル等、電気絶縁性のある鉱物油なら大体何でもいいと思う) クリアファイル(コイルの層間の絶縁用) 容器の材料(アクリル容器・アクリル板等、必要に応じて) エポキシ接着剤(今回は『ボンド エポクリヤー』を使用) 道具 真空ポンプ 真空脱泡器(自作) その他各種工具 実験用機材 スライダック(5A) ZVS Flyback Driver(後述) 構造・作り方 今回は手元に真空ポンプがあったので、参考として挙げた動画のようにコイルの層間に絶縁体を挟んで油に沈め、脱ガスすることにしました。層ごとの絶縁が簡単かつ確実に行えるメリットがありますが、油漏れに気を遣うなど、やや扱いにくくなります。動画では層間を新聞紙で絶縁していますが、 燃えてしまったようです 。厚手のクラフト紙で実験したところ 脱ガスしても5kVで20秒ほどしか耐えられなかった ため、もうひとつ紹介したブログ記事を参考にクリアファイルで絶縁をすることにしました。 コア